『残業代ゼロ法案』?ただ働きか?時短労働か?
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最終更新日:2015/05/03
イベント、ビジネスなど
最近、「残業代ゼロ法案」なるものを耳にしますが、この正式名称は、『日本型新裁量労働制』というものです。
どんなものか簡単にいうと、労働者に対する報酬を、働いた時間に対して(残業手当として)支払うのではなく、仕事の成果に対して支払うことを推進している政策です。
そこで議論が高まったのは、この法案によって、
「残業代が出ないにもかかわらず残業をさせられる」ということになれば、いわゆる「ブラック企業」の温床になるという意見があるのに対して、
そうではなく、「残業代さえ払えば、際限なく延ばせる労働時間」という制度に代えて、「労働時間に一定の上限を設けることを使用者に義務付ける」という提案である
という意見があるからです。
しかし、マスコミの報道では、「残業代ゼロ法案」という見出しが多いのではないでしょうか?
それによって、私たちは一方向からの情報に支配され、一方的な物事の捉え方に誘導される可能性があります。
つまり、もっと私たち自身でさまざまな方向から物事をみて情報を集め、自分の頭でしっかりと考え、自分の意見を持つことがとても重要になってきます。
ただ、間違いなくいえることは、「残業はないほうがいい」ということです。
もちろん、給与の大部分が残業代で成り立っているというおかしなシステムでないことが条件です。
もっと効率的に、もっと集中して、もっと判断を速くして、規定の時間で仕事を終え、しっかりと休暇をとり、家族との時間や自分の時間を大切にするほうがいいに決まっています。
では、どうすれば長時間労働を短時間労働に変更することができるか・・・。
ここで、面白い例があります。
嵐の二宮和也主演のテレビドラマ、『弱くても勝てます』のモデルとなった全国有数の進学校である開成高校野球部です。
この野球部は、グラウンドが使える練習は週に1回程度しかないため、常識を覆すとんでもない「時短」練習をしています。
同校監督の「時短」練習の目指すところは以下のとおり。
①【投手】ある程度、ストライクを安定して投げられる。
②【守備】誰がどう見てもアウトだなと思う打球をアウトにできる。
③【打者】外野の頭を越えるような強い打撃ができる。
限られた時間に値する練習は何かを突き詰め、捨てるべきところを捨てるという方針というのです。
再び日本人労働者に話を戻すと、認識がズレていると感じることがありますよね。
・長い時間働いていると、いいことをしているんだと錯覚している人が多い
・定時で退社しようとすると、上司から白い目で見られ悪者(やる気のない社員)扱いされる
・結論のでない会議を延々と続けると、重要な会議をしていると錯覚している人が多い
などなど・・・。
今後は、長い時間を費やす価値がある仕事や会議かどうか、しっかりと判断できる能力を身につけ、理想的な労働社会に近づけたいものです。
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