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コンピュータやロボットで消える職業・仕事・・・

公開日: : 最終更新日:2015/05/03 イベント、ビジネスなど

英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授の
『雇用の未来―コンピューター化によって仕事は失われるのか』
という論文が全世界で注目を集めています。

論文の内容は、コンピューターの急激な技術革新により、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボットなどの機械にとって代わられるという驚くべきものです。

オズボーン准教授は、米国労働省のデータに基づき、702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析した結果、
「今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」
という結論に至っています。

つまり、これから「消える職業」あるいは「なくなる仕事」を示したことになります。

これまでロボットは、単純作業やルーチンな作業しかできないとされてきました。

しかし、ここ10年におけるロボットの能力向上は目覚ましく、ロボットが人間の知性を完全に手に入れるのは数十年先とはいえ、それまでの過程で、多くの仕事が機械の脅威にさらされることが明確になりました。

特に、最近の技術革新の中でも注目すべきは『ビッグデータ』です。

これまで不可能だった莫大な量のデータをコンピューターが処理できるようになった結果、複雑な仕事を単純作業化したり、ルーチン化したりすることが可能になってきています。

さらに、人間は休憩や睡眠をとる必要がありますが、センサーなどはその必要がなく、人間は集中力の低下や人によって思考のバイアスがありますが、コンピューターにはそのようなデメリットもありません。

結果的に、内容次第では機械のほうが人間よりすぐれた仕事をする可能性があるわけです。

こうしたビッグデータによる情報分析や、センサーによる認識能力を組み合わせることで、人間並み以上の「判断力」を備えたコンピューターも出現し始めています。


現在あるいは今後、以下のようなコンピューターやロボット化による仕事の変化があると予想されます。

(医療分野)
・米国のニューヨークメモリアルスローンケタリングがんセンターが、IBMの人工知能型コンピューターを活用して、膨大な量の医療報告書、患者記録、臨床試験、医学雑誌などを分析し、コンピューターが患者個々人の症状や遺伝子、薬歴などを他の患者と比較し、それぞれに合った最良の治療計画を作ることに成功 →医療スタッフの削減

・病院内で、食事や処方箋を患者ごとに自動的に輸送するロボットや、手術を行うロボットが出現 →医療スタッフや補助職員の削減


(法律分野)
・米ソフトウェア大手シマンテックのサービスで、裁判前のリサーチのために膨大な量の弁論趣意書や判例を、短期間で精査するコンピューターがすでに活用されている 
   →弁護士アシスタントの削減


(センサー技術分野)
・無人で走る自動車の登場 →バスやタクシーの運転手の削減

・カタールやブラジル、中国などでは、水道のパイプやポンプにセンサーを設置し、水漏れを40~50%削減することに成功している →配管作業員などの削減

・入院患者の状況を病室のセンサーで観察する →医療スタッフの削減

・街頭や歩道などに音や映像を記録するセンサーを設置 →警官の削減


(金融業界)
・コンピューターが大量かつ迅速にプレスリリースや決算資料を分析し、それに基づいた投資判断を下している →トレーダーの削減

・ウェブ上に顧客が情報を入力するだけで、コンピューターのファイナンシャル・アドバイザーが顧客にあった資産運用アドバイスを行うサービスを行っている 
   →ファイナンシャル・アドバイザーの削減


(教育分野)
・無料でオンライン講義を受講することができ、課題の遂行状況、講義の視聴状況、成績の変化などについての莫大なデータを集め、コンピューターの講師が、個々の学生に応じた講習や評価を行い、卒業後の就職適性も導き出すことができるようになる 
   →講師や人事職員の削減


(食品業界)
・スペインのある食品加工メーカーでは、ベルトコンベアーで運ばれてくるレタスをロボットが測定し、品質基準に満たないレタスを選り分けている →品質管理者の削減


(その他)
・米ゼネラル・エレクトリックは、風力タービンを登ってメンテナンスをするロボットを開発している →メンテナンス作業員の削減

・物流分野で日本のメーカーが、遠隔操作できる高度なコンピューターと通信機器を搭載している自動車を開発している →商品管理者などの削減

・レストランでの注文はタブレット端末でできる →ウェイターやウェイトレスの削減



21世紀の技術的進歩は、これまで人間の領域とされてきた認知能力を必要とする幅広い仕事を機械化することを意味し、今後はより複雑な作業まで機械化できるようになるといわれています。

特にサービス業は、人と人とがコミュニケーションでつながる業種のため、機械化は難しいとされてきましたが、その壁すら乗り越えようとしています。

また、汎用ロボットが広く普及すると、大量生産によりその値段は下がり、価格下落がさらにロボットの普及を促し、人間の仕事をさらに奪っていくという悪循環もみえてきます。

こうした高度な技術の普及が、世界で約1億4000万人のフルタイムの知識労働者にとって代わるという驚愕の予測も出ています。


ところが、オズボーン準教授は、
人間は、機械にできる仕事は機械に任せて、ロボットやコンピューターにはない「交渉力」、「説得力」、「芸術的な能力」など、より高次元でクリエイティブなことに集中できるようになる、と肯定的にまとめています。

しかし、逆にいうと、そうした高次元でクリエイティブなスキルを身につけることができなければ、失業者になることを意味しています。

世の中、能力の高い人間ばかりではありませんし、さまざまな事情で単純作業やルーチンな作業しかできない人たちもいますから、もっと視野を広げて総合的に考える必要があると思います。


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